星野博士
Dienstag, 28. Mai 2013
星野博士
○
テン太郎や お昼のおべんとうを 天文台のお父さんに とどけておくれ
ハイ 行つてきます
○
ニヤン子とピチクン 僕についてきたまへ
天文台をみせてくれる?
テン太郎さん ぼくもついてゆきますよ
○
さあ みんなでそろつて でかけやう
足なみ そろへて
一二 一二
○
ピチクン あんまり鼻をくつつけては いけないよ
だつて いい匂ひがするんだもの
あら ほんとだ 匂ひだけかぐのは つらいわね
○
あれが天文台だ あそこでお父さんは 星の世界の研究をなさつてゐるのだ
月や星を見る望遠鏡は あのまあるい屋根の やうな所にあるのよ
ニヤン君 よくしつてゐるね
○
小使さんがゐるかしら
きれいな建物ね
屋根の上で なんだかくるくる まはつてゐるね
○
小使さん お父さんの所へ おべんとうをもつてきました
わたしも おともしたんだわ
これは これは 星野博士のぼつちやんですか 博士は研究室の方です
○
ぢや ぼくたち 中に入つてもいゝですね
あゝ ええですとも その長いらうかを通つて 突きあたりの丸い建物です
○
あそこだな
あらまあ
ずゐぶん長いらうかだなあ
○
ここがね お父さんがゐらつしやる 火星研究室だよ
火星といふのは 人間がすんでゐるといふ 星のことだわね
さうだよ
○
あら 向ふにつづいてる丸い円筒のやうな建物はなにかしら
あの建物は、火星へ飛んでゆく、ロケットの格納庫なんだ
ちよつとのぞいてみたいわね